カテゴリー: 家計の見直し

  • 光回線・スマホの乗り換えで気をつけること|エリア・解約金・キャッシュバックの落とし穴

    通信費は、固定費の中でも見直しやすい

    家計の固定費のうち、通信費(スマホとインターネット回線)は、契約を変えるだけで、毎月の支出が変わる可能性がある。一度手続きをすれば、効果が続く。

    しかし、乗り換えは、条件を確認せずに申し込むと、かえって損をすることがある。特に、次の4つは、申し込む前に必ず確認してほしい。

    1. 住んでいる地域で、使えるのか(提供エリア)

    光回線は、住所によって、使えるサービスが決まる。広告で「おすすめ」と書かれていても、お住まいの地域が提供エリア外なら、申し込めない。

    • 住所(建物名・部屋番号まで)で、エリアを確認する
    • 集合住宅は、建物の設備によって、使えるプランが変わる
    • 工事が必要な場合、工事日が決まるまでに時間がかかることがある

    2. 今の契約の「解約金・違約金」と「残っている工事費」

    乗り換えでは、今の契約を解約する費用がかかる場合がある。

    • 契約期間の途中で解約すると、解約金(違約金)が発生する契約がある
    • 工事費を分割で払っている場合、解約すると、残りの工事費が一括で請求されることがある
    • 解約のタイミングによって、費用が変わる契約がある(更新月など)

    今の契約書か、契約会社のマイページで、解約金と更新月を確認する。確認せずに乗り換えると、キャッシュバックより、解約費用の方が大きくなることもある。

    3. キャッシュバックの「受け取り条件」

    「キャッシュバック」が大きく書かれた広告は多い。しかし、受け取るためには、条件がある。

    • 申請の手続きが必要な場合がある。手続きを忘れると、受け取れない。
    • 受け取れる時期が、開通から数か月後の場合がある。
    • オプション契約(有料サービス)への加入が、条件になっていることがある。
    • 申込みの窓口によって、キャンペーンの内容が違う。

    金額だけでなく、「いつ・どうやって受け取るのか」と「条件」を、申し込み前に確認する。

    4. 契約期間と、毎月の総額

    「月額が安い」という表示は、期間限定の割引を含んでいることがある。

    • 割引が終わった後の、通常の月額を確認する
    • 契約期間(2年など)と、その後の更新の条件を確認する
    • スマホとのセット割引がある場合、スマホの契約が条件になる

    夫婦や家族でスマホの会社が違う場合は、セット割引が使えるかも、乗り換え前に確認する。

    回線の種類を選ぶ:工事が必要なものと、不要なもの

    種類 特徴 注意点
    光回線(auひかり など) 安定しやすく、利用が多い家庭向き 工事が必要。エリア外では使えない。
    工事不要のWi-Fi(SoftbankAir など) コンセントに挿して使う。引っ越しにも持ち運びやすい 電波状況や環境で、速度が変わる

    どちらが向くかは、家族の人数、使い方(動画・オンライン会議・ゲームなど)、住まいの環境で変わる。賃貸で工事の許可が取れない場合は、工事不要のタイプが選択肢になる。

    乗り換えの手順

    1. 今の契約の、解約金・更新月・残っている工事費を確認する
    2. 住所で、提供エリアを確認する
    3. 月額(割引後の通常額)・契約期間・キャッシュバックの条件を確認する
    4. 申し込む(新しい回線の開通日を確認する)
    5. 新しい回線が使えるようになってから、古い回線を解約する(つながらない期間をつくらない)
    6. キャッシュバックの申請手続きを、忘れずに行う

    離婚や別居、引越しを考えているとき

    離婚や別居で引越しをする場合は、回線の契約も見直す機会になる。

    • 引越し先で使えるか(エリア・工事)を、先に確認する
    • 契約者が誰かを確認する(名義の変更が必要な場合がある)
    • 新居の開通に時間がかかるため、引越しの日程が決まったら、早めに手配する

    家計全体の見直しの順番は、夫婦で固定費を見直す順番と、家計健康度チェックで整理している。

    まとめ

    • 光回線は、住所によって使えるサービスが決まる。申し込み前に、エリアを確認する。
    • 乗り換えでは、今の契約の解約金・残っている工事費を確認する。
    • キャッシュバックは、受け取りの条件・時期・手続きを確認する。
    • 割引後の通常の月額と、契約期間を確認する。
    • 新しい回線が使えるようになってから、古い回線を解約する。

    ※本記事は一般的な情報であり、個別のサービスを推奨するものではありません。料金やキャンペーンは変更されることがあります。この記事は、監修者の阿部泰尚が内容を確認しています(監修範囲は監修者紹介をご覧ください)。

  • 家計の見直し|夫婦で固定費を見直す順番と、家計健康度チェック

    家計の不満は、夫婦ゲンカの火種になる

    夫婦の言い争いの原因は、浮気や性格の不一致だけではない。お金の使い方が、静かに関係をむしばんでいることがある。

    「何にいくら使っているのか分からない」「相手が使いすぎている気がする」。こうした不信感は、家計の全体像を夫婦で共有していないことから生まれやすい。

    家計を見直すのは、節約のためだけではない。夫婦が同じ数字を見るための作業でもある。離婚を考えている場合でも、財産の全体像を把握する作業として役に立つ(離婚時のお金の基本は離婚とお金の記事で解説している)。

    見直しの順番:変えやすい固定費から

    支出は、毎月ほぼ同じ額が出ていく「固定費」と、月ごとに変わる「変動費」に分かれる。効果が長続きするのは、一度見直せば続く固定費である。

    目安として、次の順に見ていくとよい。

    順番 項目 見るポイント
    1 通信費 スマホとインターネット回線の料金。家族の契約をまとめられないか
    2 保険料 内容が今の家族構成に合っているか。重複していないか
    3 光熱費 電気・ガスの契約。契約の見直しで下がる場合がある
    4 住居費 ローン・家賃の負担が収入に対して重すぎないか
    5 サブスク等 使っていない月額サービスはないか

    1. 通信費

    スマホとインターネット回線は、契約したまま見直していない家庭が多い。

    インターネット回線は、住んでいる地域で使えるサービスが決まる。提供エリアの確認と、契約期間・解約金の有無を、申し込み前に必ず確認する。

    2. 保険料

    保険は、結婚・出産・住宅購入などで必要な保障が変わる。加入時のまま放置していると、保障が過剰だったり、足りなかったりする。

    保険会社に直接聞くと、自社商品の説明が中心になる。複数の商品を扱う窓口なら、比較の視点で相談できる。相談は無料のサービスが多いが、加入を急かされた場合は、その場で決めず持ち帰ってよい。

    3. 光熱費

    電気・ガスは、契約先を変えられる。ただし、料金が変動する仕組みや、解約時の条件は事業者ごとに異なる。単に「安い」という広告だけで決めず、料金体系を確認する。

    4. 住居費

    家賃やローンは、変えにくい。ただし、離婚や別居を含めて将来の住まいを考えるときは、住居費が収入の何割かを把握しておく。

    5. サブスク等

    使っていない月額サービスを解約するだけでも、固定費は下がる。これは今日からできる。

    家計健康度チェック(10項目)

    次の項目に、当てはまるものを数えてほしい。結果は目安であり、診断ではない。

    1. 夫婦で、毎月の手取り収入の合計を言える
    2. 毎月の固定費の合計を言える
    3. 預貯金の合計額を言える
    4. ローン・借入金の残高を言える
    5. 加入している保険の内容を説明できる
    6. 毎月、貯蓄に回す額が決まっている
    7. 急な出費(病気・失業など)に、生活費の3か月分以上備えている
    8. 夫婦のどちらかが、相手に内緒の借入れや契約をしていない
    9. お金の使い方について、夫婦で月に1回は話す機会がある
    10. 家計について、相手を責めずに話せる

    結果の見方

    • 8〜10個:家計の全体像が共有できている。固定費の見直しで、さらに余裕が出る可能性がある。
    • 5〜7個:大枠は把握できているが、抜けている部分がある。当てはまらなかった項目から手をつけたい。
    • 0〜4個:家計の全体像が見えていない。まず、収入・支出・預貯金・ローンの4点を書き出す。
    • 特に8番が当てはまらない場合(内緒の借入れなど)は、夫婦の問題としてだけでなく、債務の問題でもある。放置せず、公的な窓口や専門家に相談してほしい。

    ※この診断は、後日、サイト内の診断テスト(家計健康度)として公開する予定である。

    夫婦で話すときのコツ

    • 相手の使い方ではなく、数字を見る。家計簿アプリや通帳のコピーを、2人で見る。
    • 責める言葉を避ける。「どうして使ったのか」ではなく、「今月は何にいくら使ったか」を確認する。
    • ゴールを決める。貯蓄額、返済終了の時期など、2人の目標を先に決める。

    話し合いが感情的になりやすい場合は、第三者(家計の相談窓口など)を入れるのも一案である。

    相談先

    • お住まいの市区町村の相談窓口:家計や生活の困りごとの相談に応じてくれる自治体もある。
    • 法テラス:借入れ・債務の問題の相談先案内を受けられる。
    • ファイナンシャルプランナー(FP):家計全体の相談。有料・無料のサービスがある。

    まとめ

    • 家計の不透明さは、夫婦の不信感につながりやすい。
    • 見直しは、効果の続く固定費から。通信費→保険料→光熱費→住居費の順に。
    • 保険や回線は、申し込み前に、条件(エリア・期間・解約金・加入を急かされないか)を確認する。
    • 夫婦の話し合いは、相手の使い方ではなく、数字を見る。

    ※本記事は一般的な情報であり、個別の金融・保険商品を推奨するものではありません。この記事は、監修者の阿部泰尚が内容を確認しています(監修範囲は監修者紹介をご覧ください)。

  • 保険の見直しは何から?夫婦で確認する5つのポイントと、相談の使い方

    「受取人」は、契約者の通知だけで変えられる

    生命保険の保険金を誰が受け取るかは、保険の契約者が決める。そして、受取人の変更は、契約者が保険会社に意思表示をするだけでできる(保険法43条)。保険事故(死亡など)が起きる前であれば、受取人の同意は要らない。

    ただし、死亡保険の場合は、被保険者の同意がなければ変更は効力を生じない(同45条)。

    つまり、保険には「契約者」「被保険者」「受取人」という3つの役割があり、誰がどの役割かによって、できることが変わる。ところが、夫婦のどちらかが保険に加入していても、自分の保険の契約者が誰か、受取人が誰かを、正確に説明できない人は少なくない。

    保険の見直しは、「保険料を下げる」前に、今の契約の中身を知ることから始まる。

    出典: 保険法(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/420AC0000000056)。2026年10月15日確認。

    1. まず、保険証券で確認する5項目

    保険証券(または契約内容のお知らせ)を、夫婦それぞれの分、すべて集めてほしい。見るのは次の5項目である。

    項目 確認すること
    契約者 保険料を払い、契約を変更・解約できる人は誰か
    被保険者 保障の対象になっている人は誰か
    受取人 保険金・給付金を受け取る人は誰か(死亡保険金と、入院給付金などでは異なることがある)
    保障の内容と期間 何に備える保険か。いつまで保障されるか
    保険料と払込期間 毎月(毎年)いくらか。いつまで払うか

    紙の証券が見つからないときは、保険会社のマイページや、問い合わせ窓口で、契約内容を確認できる。

    2. 夫婦で見る「過不足」の考え方

    保障が足りないことも、多すぎることも、どちらも家計に影響する。次の視点で見てほしい。

    • 万一のとき(死亡): 残された家族の生活費、住居費、子どもの教育費をどう賄うか。必要な額は、家族構成・収入・貯蓄・住宅ローンの有無で大きく変わる。
    • 病気・けが(医療): 日本には公的医療保険があり、医療費が高額になった場合の負担を抑える高額療養費制度もある。民間の医療保険は、そのうえで上乗せしたい部分に備えるものである。
    • 働けなくなったとき: 収入が途絶えるリスクは、保険だけでなく、貯蓄や勤務先の制度でも備えられる。
    • 教育費: 学資保険のほか、貯蓄や家計全体の中で準備する選択肢もある。

    「必要な額」は、一般的な金額が決まっているわけではない。自分の家庭の数字で考える必要がある。夫婦の家計の全体像は、家計健康度チェックでも確認できる。

    3. 見直しの順番

    1. 現状把握: 上の5項目を、全契約について一覧にする。
    2. 必要性の確認: 今の家族構成・収入・貯蓄で、何に備えるべきかを書き出す。
    3. 重複の確認: 同じ内容の保障が、複数の契約に重なっていないか確認する。
    4. 変更の影響の確認: 解約や減額の前に、必ず次を確認する。

    – 解約返戻金の有無と額
    – 解約後に再加入できるか(年齢・健康状態で入れない場合がある)
    – 保険料が上がらないか(年齢が上がった後の再加入は、保険料が高くなることが多い)

    解約は、取り消せない。 家計が苦しいときほど、急いで解約したくなるが、まず上の確認を済ませてほしい。

    4. 相談窓口の使い方

    保険の見直しの相談は、無料で受けられる窓口がある。複数の保険会社の商品を扱う窓口なら、比較の視点で話を聞ける。

    使うときに、知っておきたいことが3つある。

    • 窓口は、保険会社から手数料を受け取る仕組みが一般的である。 提案が、必ずしも家庭にとって最適とは限らない。提案の理由を聞き、複数の提案を比べること。
    • 加入を急かされたら、その場で決めない。 持ち帰って、夫婦で相談してよい。
    • 現在の保険の内容を、先に整理しておく。 上の5項目を持って相談に行くと、話が早い。

    相談サービスの多くは、収入のある方を対象にしている。条件は、申し込み前に公式サイトで確認してほしい。

    5. 離婚や別居を考えているときの注意

    離婚や別居を考えている場合は、保険の扱いに、さらに注意が必要である。

    • 勝手な解約や、受取人の変更は避ける。 契約者が単独でできる場合でも、話し合いの途中で一方的に行うと、後でトラブルになりやすい。
    • 解約返戻金のある保険は、財産分与の対象になり得る。 詳しくは、別の記事(離婚前に見直したい保険の名義・受取人)で解説する予定である。
    • 名義や受取人を変える手続きは、保険会社が決めている。 必ず、保険会社に確認してから進めること。

    財産分与や年金分割の期限など、離婚時のお金の基本は、離婚とお金の記事で整理している。

    まとめ

    • 保険には、契約者・被保険者・受取人の3つの役割がある。
    • 受取人の変更は、契約者が保険会社に意思表示するだけでできる(保険法43条)。ただし、死亡保険は被保険者の同意が必要(同45条)。
    • 見直しは、証券の5項目を一覧にすることから始める。
    • 解約や減額の前に、解約返戻金・再加入の可否・保険料の変化を確認する。
    • 相談窓口は、手数料の仕組みを知ったうえで使い、急かされても、その場で決めない。

    ※本記事は一般的な情報であり、個別の保険商品を推奨するものではありません。この記事は、監修者の阿部泰尚が内容を確認しています(監修範囲は監修者紹介をご覧ください)。